お疲れ様です。
作業中に流そうと思っていた映画「ヘレディタリー/継承」が意外と面白かった話です。
ヘレディタリーを流しながら描いたもの↓
▲件の年上彼女を支えられたら絶対嬉しいだろうなあ
女性にしては背が高めで、長身コンプレックスをちょっとだけ分かりあえる2人ならいいな~と思ったので、この絵も165~170cmくらいで描いたのですがそれでも顎の下だ…ウヒャー
ざっくりあらすじ↓
オカルト好きの老婆が死に、その疎遠になっていた娘一家が逃れられない血族の運命に飲みこまれる、ナイトメアホームドラマ映画。
以下ネタバレなのでご注意ください。
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エレン(母)
チャールズ(兄)
アニー(主人公)
スティーブ(夫)
ピーター(息子)
チャーリー(娘)
「死霊のはらわた」を真面目に作るとこんな感じ(ちょっと違うけど)
ところどころ他の有名なサイコホラーやパニック映画のリスペクトらしい場面もちらほらありました。
ジャパニーズホラーのような画面の何もない場所に静かに怖いものが「ある」効果など、アメリカンホラーのパニックギャグ感は少なくていいですね。実写サイレントヒルはカナダ産ですが、それっぽい感じもあるような…もうちょっとサイコに寄っているかな…。カナディアンホラーはヨーロッパ的なファンタジーエッセンスを含んでいる気がする。とにかく、程よく食欲が減退するいい感じの現代的なホラーでした。血とグロは控えめ(生首くらい)、虫や細かいものがうじゃうじゃした描写が苦手だと辛いと思います。
チャーリーの首もげやすすぎでは?と思って検索したら、同じこと思ってた人がいて安心しました。→【コラム】『ヘレディタリー 継承』娘チャーリーの首は本当に電柱でモゲるか。
14歳(知的障がい的な描写もあり、もっと幼く見えますが少なくとも肉体年齢ということで…)の首…多分もげないですよ…顔面えぐれてぐちょっとはなる(即死は出来なさそう)でしょうけど…
それをピーターはヤバいヤバいと思いながら車にしれっと放って寝るんですね…首は拾わなかったみたいですし。
翌朝なんの心構えもなく見つけてしまったアニー、間違いなく息子が関わっているのに謝られもせず責めることも出来ず発狂する訳ですよ…。そりゃそうだ…。
カルトの毒牙に掛かり、悪魔が乗り移って生き残るものは誰もいない…という真っ直ぐな見方「継承」と、「遺伝」という名の見方も出来るんじゃないかと思ったりしました。というか後半結構それを疑ってました。(いわゆる語り手が信用できないタイプの映画かな~と)
精神疾患は遺伝性の場合が多く、母は解離性同一障害(多重人格)、兄は統合失調症(妄想、幻覚、思考障害など)、アニーは夢遊病と、血族でない夫以外は何がどう発症してもおかしくないよなあと…。実際最後までスティーブはオカルトに懐疑的で、スティーブしか画面にいないシーンでオカルトじみた現象は起きません。
通常時には何ともなくとも、強いストレスで急激に悪化する可能性も高く、あながち外れていないような気もします。特にアニーはチャーリーを喪ってから思いきり発狂したので、可能性がありそうです。
加えてピーターはマリファナの常習者で、ピーター視点のターンでどこまで認知障害、幻覚が進んでいるか確かめるすべはないのです。終盤、家の中に唐突に突っ立っている裸の狂信者も、正直…幻覚な気がします。
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ホラーに「謎」はあってもファンタジーさを求めない人にはお薦めです。お粗末様でした。