CRYONICS

  • ABOUT
  • GALLERY
    • xxx
    • 企画LOG
  • BLOG
    • BLOG-PORTAL
    • 返信
  • LINK

映画「国宝」感想

映画「国宝」感想

お疲れ様です。
相互リンクさんを1件お迎えしました。EAの頃から仲良くしてくださっているソガさんのサイトです。
先日は初の作業通話もさせていただきました。優しい、飾り気のないお人柄が絵柄にも出ているんだなあとしみじみ思います。

—–

評判の良い映画「国宝」観てきました。
実写の邦画でこうも評判がいいのも珍しくないですか?面白い映画だなと思いましたが、大絶賛!まで行くかと言うとそうか…?な感想です。ネタバレがあります。

キャスト

W主演の男性2人が、幼少期も含めて綺麗で、歌舞伎役者さんってお化粧しなくてもすごく綺麗な方多いもんね!いいね!な感じ。
途中やさぐれてる時期、上手く行っている青春期、すべて悟ったような壮年期と激動の人生を演じ切っていらして、俳優さんってすごいなあ、こういう方を実力派俳優というのだろうか…と、邦画・邦ドラマに詳しくない人間でも思いました。

その分若い女優さんの顔が正直かなり似ていて(美人は中央値に寄っていくので仕方ないのかもしれない)、この人はこの役の人で合っていたっけ…?とやや混乱しながら見ていました。でも髪型や着物が変わっても、祇園の芸妓さん役の方は分かったな…。
似ていたのが元恋人の春江と奥さんの彰子なんですよね。何となく同じ顔立ちもあって責任とる気になったのかな…?(取ったか…?)

師匠の奥さん役の女優さんが、曲がったことが嫌いで息子を大事に思う母でありながら、花井半次郎の妻、女将らしい愛想のよさと厳しさがいい塩梅に混ざった、素敵な演技でした。喜久雄のように人生芝居に全BET人間が稀なだけで、普通の人はこうやっていろんな情のしがらみに板挟みになったり苦悩したりするよな…をある意味主人公とは対照的な人生を歩んでおられました。
父と子の関わりが前面に出ている作品の中でも、俊介と喜久雄が玄関前で殴り合う前、俊介が「筋通らんやろ」と言っており、ああそれってお母さんの口癖じゃんね…!とひっそり感動したりもしました。

良かったところ

歌舞伎は「曽根崎心中」くらいしかしらないのですが、あんなに激しく動いて踊ってを繰り返すし、早着替えなどもしていて、謎に緊迫感のある、それゆえにとても美しい芸術だなと思いました。舞台に立つ人独特の気迫も感じられて、舞台の関わるシーンはどれも画が美しかったです。尺もたっぷりとって、ああ監督はこの「美」を見せたいんだな…!とひしひしと伝わってきました。

「親子連獅子」で半次郎と俊介が獅子の親子(=血の繋がった親子)であること、厳しく突き放すけど息子は立派になって戻ってくると信じていることが後々まで響いて、親子のすれ違いも苦しい。でもその(喜久雄は失ってしまった)血の繋がりをまざまざと見せつけられる白虎の最後のシーンはもっと辛い。芸で認めて貰おう、俊介はきっと戻ってくるし、半次郎に選んでもらったお師匠のことも信じて頑張って行こうの晴れ舞台に「俊介」だけを呼んで息絶えるのはツラい。

W主演で二人でコンビを組んでいる時が、何だかんだ一番上手く行ってたんですよね。まるで片割れ、両の足のようで…でも片足は死んでしまって、独りで立った半次郎が国宝になるんですよね…。
その2人が1人になった演目が「曽根崎心中」なのは狙ってるなと感じました。俊介が「殺してくれ」と懇願する側なのがまた良い。舞台に立てなくなる、役者人生が終わる、それが分かっているからこそ、役者として再出発するきっかけになった演目で役者としての人生を終えたい。叶うなら、自分の片割れと思っている才能ある「半」に殺されたい。俊介なりの筋の通った幕引きだなと思います。勘違いでなければ、喜久雄が今わの際の俊介に、俊介の息子に関して話して、安心したように逝ったように思う。師匠が実の息子の心配をしていたのをよく覚えていたんだな…。ではその血の繋がりの中で喜久雄は蚊帳の外なのかというと、多分そうとも言えなくて、芸は喜久雄が、血は息子が継ぐし、それに息子の傍には信頼している喜久雄がいるってのも安心材料だったんじゃないのかな、とも思いたい。
こういう作品をメタファーにする系の話は教養を試されるようでドキドキしますが、読み解くほど面白いので大好きです。

気になったところ

見せたい部分以外のところ、端折り過ぎかも!
後から語られるかと思いきやなかったりするし…。父親の仇討ち突撃したの、失敗って言ってもどの程度失敗したんだろう。側近?お友達?の男の子は無事じゃすまなかったろうな…と思いつつ描かれていないのでモヤモヤ。
後は春江さんの感情の描写がないので、長崎からはるばる大阪へ追いかけて来て、確かに喜久雄とは結ばれなかったろうけど、あそこで俊介と出ていくのは違うんじゃないか…?「分かるよ」は喜久雄の芸の才能に焼かれる者の気持ちが分かるよ、だと思っていたので、まあ…うーん…いったん2人で逃げようか、みたいな感じで、一緒にいるうちに連れ合いになったのかな。描写が足りない。
春江に逃げられて、そこでアタックされてた芸妓の人と愛人関係みたいになるのも分からん。なぜ?情を掛けた?向こうは芸妓さん辞めてない(三味線の稽古の間、独りで待つ娘が描かれている)から水揚げという訳でもないし、なんかすごく半端。

その他

喜久雄が芸の道を究めたい、歌舞伎に夢中になったのも本当だけど、生家のこと、春江のこと、俊介のこと、師匠や歌舞伎に関わる人とのこと、芸妓さんと娘のこと、彰子のこと、色んなしがらみを自分から切り捨てた訳じゃないんだよな~。喜久雄が歌舞伎にのめり込み、自分にはそれしかないと思いこむ度に周りから自然と消えていって、最後は「鷺姫」みたいにたった独りで踊った美しくも狂った「国宝」に成ったのかなと。人間「国宝」としてインタビューされる喜久雄、人間味薄くて悲しくなってしまった。あの日の「曽根崎心中」で何かが俊介と一緒に死んでしまったのかも知れない。分からないけど。

あれ?端折ったな?とモヤつくところもありつつ、全体的に美しい映画でした。長い長い言われていたけど全然気にならない!むしろ4時間にして描くべきところを描いて欲しいくらい。でも芸と美の世界には無粋なのかもしれないなあ。良い映画でした。

nowplaying: バケモノ信者 --マイキP
(2025-08-27) サイト, 映画:国宝

Blog

  • ペアシートこぼれ話 2025-11-26
  • 映画「国宝」感想 2025-08-27
  • 近況報告 2025-08-25

送信中です

×

※コメントは最大10000文字、2回まで送信できます

送信中です送信しました!

Copyright © 2026 CRYONICS.

Grace WordPress Theme by SiteChurch