お疲れさまです。タイトル通りの話です。
想像の余地のある空白作りが上手いコンテンツは、いいものだと思います。
トレーラー
「罪を歌う」のは囚人たち、「罰を疑う」のは我々…かな?ダンテ「神曲」の地獄の門が開いて、その中に行こうとしてるので、より「犯した罪(具体的に悪かった部分)」にフォーカスを当てた楽曲になると予想 第一審はどちらかというと訳も罪も含んだ俯瞰の様子だったので
ハルカは「こっちを見て、愛される弱者になりたかった、ダメで間違っているのは自分」→と思っていたら許された→「間違ってなかった!さあ僕を見て、愛して」みたいな…思考が直列すぎてなんか怖い。罪を犯したことでその愛はどうあっても得られなくなったと思うけど、そこには気づけないんだな~
ユノの繋がらないと埋められない「寂しさ」だけは本物なんじゃないかなー 「(いると)少し嫌になる君の望み通りになってみたい」のも多分本当なんだろうけど、「多分無理」なのも事実 ユノは愛情を与える側にはまだなれないんだろな 自分を満たすので精一杯な感じ
ユノの歌詞「優しさのケーブル」、英訳字幕出すとsweet ”umbilical cable” になっててゾワー へその緒…『優しさ』がないと生きていけないのか… この指止まれして楽しもう、抱き締めて、朝まで繋がっていようって本人楽しそうにしてる気がするのに、題名がtear dropなのは…誰の涙の話してる…?
フータはSNSで知らない他人を潔癖な正義感で燃やしたら…な話でほぼ確実なので、視聴部分以外のところで何か出てこないか気になるところ。「よだれが出るくらい」なら正義だけじゃなくて『悪いやつ』を燃やして倒すの楽しんでたでしょ感。これも再確認
ムウの「私が消えればよかったの…」→「だって悪くないもん」変わり身が早すぎてちょっと笑った 何が責められ、赦されたのか解ってないんだと思う。「虐められてるのに助けてくれなかった子を衝動的に刺した」ことに対して情状酌量の余地ありってされただけなんだけどね…
かッとなって人を殺した!悪いムウなんかいなくなればいいのに!でもムウは赦された!じゃあムウは何も悪くないね! じゃねーのよ 情状酌量があっても刺殺は悪いことだし、ムウが消える消えないの話じゃないんだわ…
「トリアージ」の曲名がシドウの罪そのものなんじゃないかと…「誰かは誰かと 同じ重さにはなれない」し「選ぶべき優劣を叶えている 絶望を刺死こんで」 助ける命に優先順位を付けて、その最優先のために本来まだ死んでいない人すらも死んだことにしたんだろうなあ
のに助けられなかったから、罪悪感と医師倫理に押し潰されそうだし、もういない誰かのところにいきたいから早く死なせてみたいな… 生きて償うって言ったって死者は甦らない…と思いきや囚人同士のケガで役に立ててしまったので罪を忘れて永遠に監獄で医者をやる未来を垣間見てしまったという…つら
「迷惑だって上等」って言ってしまった…好きなのは彼氏じゃなくて恋する自分、好きって気持ちが好き、相手のことなんてこれっぽっちも考えてないけど、これが私の愛なのに!みたいな… 愛は悪くない、自己流の愛の示しかたが実害のあるだけで(そしてそれをやりすぎとも気づかず直さずだから)…
シドウとマヒルのテーマは「愛の名のもとにどこまで赦されるか」なんじゃないかと
ミコトの質問見直してたんだけど、多重人格で殺人の自覚がないとかそういうのは抜きにして、業界トップの企業に勤めてるとか、お洒落とかデザイナーとか好きな食べ物も趣味も、「キラキラして自慢できる自分」って感じで何となく鼻にはつく
だから「ストレスで人格が分裂して片割れが心を守るために~」みたいな”かわいそうな理由”を聞いても、なんかな~と
コトコの「だからあなたの牙になったよ 待望のヒーロー選んだよ」が好き 牙と爪をもった側から飼わせてやってる感を感じる こういうの好き
そう、飼わせてやってる。大義名分というエサが欲しい、快をしたくて、不快の意味を理解しようとしない。冷静で狡猾で、狩りをするけだものになってしまった。ヒトゴロシはヒトに非ず(なのかな?)
ハルカ 第二審
結果としてやったことは間違ってると思うんだけど、関心がほしくて愛されたくて、やってしまった、それ以外どうしたらいいのかも分からなかったのは赦してしまうのよ…
愛されたい、かまって欲しいじゃん、でもどうしたらいいのかな わかんないよ、わかんないね だから壊してしまったね 怒られたね、こっちを見てくれたね、嬉しいね 次は何を壊そうね 怯えてるね、こっちを見てくれたね、嬉しいね、次は何を殺そうね みたいなね…
親の望むいい子にどうしてもなれなくて、でも愛して欲しい、関心が欲しい、じゃあ本当にどうしたら良かったんだろうな…
「ボタン一つで生まれ変われたら 次はあなたの当たりがいいな」
この歌詞にすべてのしんどさが集約している…。人はボタン一つでは生まれ変われないし、親に子供は選べないし子供は親を選べない、当たり外れなんて親が言ってはいけない言葉じゃないですか(そしてハルカは「外れ」と言われたんだろうなと)
「弱肉共食」からの「全知全悩」 造語のためのあえてではなく、多分誤字のための造語のような気がします。
ハルカの幼さ、学習の遅さを示しているのではないでしょうか…。歌詞もひらがな多いですからね。子供服と正規サイズの服でちぐはぐになった謎の衣装もそれの表現?
溺れていて、苦しそうにしている幼さとちぐはぐになったハルカが、物を壊して、命を奪ったら、拒絶のビンタでも母の関心を得られた→「それしかない」になってしまったのかもしれません。しんどい。犠牲になった女の子、もしかしてその辺の犬猫と同じような他人なのでは。もしかしたら「ハルカを褒めない」母が褒めた子とか。…ミルグラムは思想の肯定・否定なので、有罪無罪とは少し違うのですが、それはそれとして収監しておいた方が良さそうではあります。シンプルに危険なので。
どうすればいいのかというと、ハルカを大切にしない親からの関心と愛を諦め、妄執を手放すのが良いんだと思うんですが、ある意味二審のハルカは手放せているんですよね。今自分を支配して関心を向けてくれるムウに、ハルカ自身の関心がシフトしただけというか。「大きく羽ばたく遥かな夢」はハルカの名前の由来とかで、ムウ(夢羽)に侵食されて前を向いている歌詞なのが興味深い。
「親の望むことはどうしても出来ないけど、関心と愛が欲しくてどうしていいか分からず苦しむ」のにとてつもなく共感してしまうので、赦されてほしいですが、投票は赦さない派が優勢で悲しい。じゃあどうしたらよかったの…。
ユノ 第二審
ユノの行為は(胎児を命とカウントしないなら)ユノだけを傷つけ続けるものなので、その自傷行為を思想として肯定はしたくないかな 欲求を満たすのに、他に方法があったかもしれないし(ミルグラムで本当の自分を見てくれそう→寒くない、なので) 未成年の売買春は普通に犯罪なのでもはや司法の話ではない
中絶が殺人になるか?→ならない
売買春は許されるか?→普通に犯罪
だから本当に司法と倫理観の話じゃないんだ
ユノの「欲求を満たすために犯罪をして、堕胎を繰り返す」その思想と行動をあなたは赦せるか赦せないか、嫌いなのかOKなのかを問われている きっと
ユノに可哀想な理由、犯罪しても仕方ない事情はない
本人はまた色眼鏡を掛けて見られたんじゃないかと思ってきれてるけど、中絶を殺人とは言わない派が多いだけじゃないかと思う 二審は曲もMVも殺人の部分から少し離れた俯瞰で見れる気がする
ハルカもそうですが、二審はMVが具体的になりましたね。一審で抽象化されていた部分で「何をした」が明確になりました。
「幸 or 不幸 なんで決めんの? どっから湧いたのその半端な正義感」の怒り方がすごい。癖になる。
ユノ自身も何が足りなくて「優しさ」をリロードし続けているのか、はっきり言語化が出来ている感じがしないんですよね。でも勝手な妄想で可哀想がられたり、自己満足な赦しは欲しくない、と。
「優しさのケーブル」はthis sweet”Umbilical cable”(へその緒的な)なので、リロードしないと死んでしまう。温かさが離れていくと涙がこぼれるくらいなのに、お金は受け取るし、平然としてみせているのが、あまりにアンバランスで不安定になるMVです。ぬいぐるみ貰った時より、部屋をぶっ壊している時の方がいい笑顔なのがもう。生きてて苦しそう。普通に赦されたくなさそうだし。
アンビリカルでそれぞれとデートしてるときはそれなりに楽しそうなのに、セックスした後、独りになった姿が映されているのがしんどい。でもマヒルと同じく彼氏の顔は一切映らないので、結局は誰も全然眼中になかったってことなんですかね…。本当にユノが欲しかったものって何だったんだろう。ずっと続く関心?
ハルカもユノも、どうしていいか代案が思いつかなかった感が極まってここまで来ている感じ。どうしたら良かったんでしょうね…。